社会変化に伴って増えるストレス。原因と対処法を教えて?

社会変化に伴って
増えるストレス。
原因と対処法を教えて?

ヒトの身体にはホメオスタシス(恒常性)と言って、体温や心拍数などの身体的環境を常に一定の状態に保つ働きがあります。このホメオスタシスを乱すような過剰な刺激をストレスと言います。「気候や居住環境、騒音などの環境的ストレス」「役職や対人関係などの社会的ストレス」「病気やケガ、過度な疲労などの身体的ストレス」「怒りや不安、精神状態などの心理的ストレス」の4つ分類されます。過剰なストレスは脳の視床下部に作用し、下垂体を経由して副腎皮質から分泌されるストレスホルモン(コルチゾール)を増加させます。コルチゾールによって身体に様々なストレス反応が生じます。

ストレスが溜まると起こる
体の不調・症状です

*ストレス耐性(ストレスに対抗する力)には個人差があり、
 出現する症状も異なります。
不安や怒り、失望、気分が晴れないなどの急激な感情の変化
動悸や不整脈、血圧上昇などの循環器症状
食欲低下や胃痛、吐き気、下痢・便秘などの消化器症状
めまいや耳鳴り、頭痛や眼の痛みなどの感覚器症状
倦怠感や肩こり、発汗や皮膚症状、睡眠障害などの全身症状

ストレスを発散したり回避するために
日々の生活の中でこちらを
習慣にしてみましょう。

休養過度の緊張や疲労を回復するには何よりも先ず休養です。毎日少しの時間でもいいのでご自分だけの時間を作り、好きな事をする・何もせずぼーっとするなどリセットする時間を持つことが大切です。
運動:適度な運動は血液循環を促進し、新陳代謝を高めることでリフレッシュ効果があります。
睡眠:慢性的な睡眠不足自体がストレスになりますので、十分な睡眠時間の確保をお願いします。寝付きが悪い場合には、入浴など就寝前の睡眠環境を整えることが重要です。
食事栄養バランスを考慮した規則正しい食事が基本です。特にビタミンとミネラルの補給を忘れずに。過食や甘い物の摂り過ぎにはご注意下さい。
ストレスと思わない: ストレスを深刻に受け止めない人は死亡率が低いという研究データがあります。ストレスをプラスに受け止めるもしくは軽く受け流すことが出来ると理想的です。一人で悩まず周囲の人に相談するのもいいでしょう。

折茂 政幸 Masayuki Orimo ウェルネス宮前クリニック 院長
千葉大学大学院修了
医学博士
専門 循環器内科
ヒトの身体は自然の摂理に従っていると僕は考えます。
普段の食事や体を動かすこと、十分な睡眠と過度のストレスを避けることが健康にとってとても大切で、何気ない日常の積み重ねが普段の体調や病気のリスクに大きく影響します。
また、個々の特性、体質はそれぞれ異なりますから、他の方と同じ方法では改善しないことがあります。適切な医学情報をお伝えし、一人一人の体質に合った治療を目指しています。