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50代になったら注意しよう! 男女別に気をつけたいがんについて |
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Q.
これまで健康には自信があったのですが50代を迎えて周りでも病気になる人が増えてきました。
50代以降
に罹りやすい病気はなんですか?まずは男性の場合は?
◆がんはどうしてなるの? https://considermal.jp/beauty-navi/dr202110/ ◆がんの早期発見にはどうしたらいい? https://considermal.jp/beauty-navi/dr202309/ ![]() |
![]() 50代はこれまでの生活習慣の影響が出始める年代です。高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の管理が大切であることは勿論ですが、生活習慣病が進行することで発症する虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)あるいは脳血管障害(脳出血や脳梗塞)などの動脈硬化性疾患に注意が必要です。男性の限定した疾患としては前立腺肥大や前立腺がんが挙げられます。前立腺は加齢と共に肥大し、排尿に時間がかかる、残尿感がある、トイレが近くなるなどの症状が現れます。50代ではおよそ30%の方にみられます。前立腺がんの発症率は50歳を過ぎると急激に増加します。初期の段階では目立った症状が無く発見が遅くなるため、50代以降は前立腺の腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)を健康診断や人間ドックで定期的に測定しておくことをお勧めします。 |
Q.
女性の場合は?
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![]() 虚血性心疾患および脳血管障害は男性と同様に注意が必要ですが、女性に特徴的なのは 「閉経後動脈硬化症」です。エストロゲン(女性ホルモン)は動脈硬化に予防的に働きますが、閉経後はエストロゲンの減少により動脈硬化のリスクが高まります。 生活習慣病をお持ちの方は50歳を過ぎたら動脈硬化の検査を受けて下さると良いです。また、更年期障害の他には婦人科系がん(乳がん・子宮体がん・卵巣がん)に注意が必要ですので、がん検診での早期発見が大切です。 |
Q.
そういった病気に罹る原因は?
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![]() 前立腺肥大と前立腺がんの原因は定かでなく加齢が最も大きな要因です。一般的に、がんは加工肉や動物性脂肪の多い食事、喫煙習慣、肥満や運動不足などがリスクを高めると考えられていますので、普段の生活でリスクを減らす工夫をして下さることが理想です。一方、乳がんや子宮体がんは遺伝的な要因が知られています。ご家族に乳がん・子宮体がんの人がいる場合は積極的にがん検診を受けるようにお願いします。 |
Q.
最近唾液で自分の遺伝子検査が簡単にできるキットなどもあるようです。信ぴょう性は?
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![]() がんのリスクを評価する検査です。現時点では、従来のがん検査と比較して実績や研究データが乏しいため、あくまで補助的な検査と考えて下さい。検査を行う際に身体に負担は無いため簡便に受けることが出来るのは利点だと思います。また、「特異度」といって「陰性であること(がんではないこと)を診断する能力」は高いので、検査が陰性であれば100%ではありませんが安心です。ただし、陽性の判定が出た時にかならずしもがんであるという訳ではない場合があるため、心配や気掛かりを増やしてしまう可能性があります。 |
Q.
がんに罹患した場合、自覚症状があるものとないものがあると思います。酷くなる前に対策するためにはどんなことが必要ですか?
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![]() がんは自覚症状が無い段階で発見することが理想です。定期的な検診が何よりも大切ですので、自覚症状が無くても「50歳を過ぎたらがん検診」と思って継続をお願いします。 |
折茂 政幸 Masayuki Orimo ウェルネス宮前クリニック 院長 千葉大学大学院修了 医学博士 専門 循環器内科 ![]() 普段の食事や体を動かすこと、十分な睡眠と過度のストレスを避けることが健康にとってとても大切で、何気ない日常の積み重ねが普段の体調や病気のリスクに大きく影響します。 また、個々の特性、体質はそれぞれ異なりますから、他の方と同じ方法では改善しないことがあります。適切な医学情報をお伝えし、一人一人の体質に合った治療を目指しています。 |
2025.06.01
50代になったら注意しよう!男女別に気をつけたいがんについて
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