この季節がいよいよ。辛い花粉症。鼻・目の症状のほかに食物アレルギーも?「アレルゲンの種類やメカニズム」

この季節がいよいよ。
辛い花粉症。
鼻・目の症状のほかに
食物アレルギーも?
「アレルゲンの種類やメカニズム」

この季節がいよいよ。辛い花粉症。鼻・目の症状のほかに食物アレルギーも?
アレルゲンの種類やメカニズムについて。教えて?折茂Dr.!

◆花粉症を予防・改善にもなる免疫力を正常に保つ方法はこちら。
2022年3月号 https://considermal.jp/beauty-navi/dr202203/
2024年3月号 https://considermal.jp/beauty-navi/dr202403/

Q.
花粉症と一言で言っても、原因は様々。この季節に一番罹りやすいアレルゲンの種類はなんですか?

花粉症を引き起こす植物の種類は50種もあります。花粉の飛散時期が異なるため1年を通じて発症する可能性がありますが、この時期はスギ・ヒノキ花粉症です。イネ科(カモガヤなど)のピークは5~6月、8~10月はブタクサやヨモギです。
花粉症は血液検査で簡単に分かりますので、お近くの耳鼻咽喉科もしくは内科にご相談下さい。

Q.
花粉症のメカニズムを教えて?
  1. 私たちの体は、「花粉」という異物(アレルゲン)が侵入するとまずはそれを受け入れるかどうかを考えます。
  2. 排除すると判断します。
  3. 体はこれと反応する「IgE抗体」という物質を作ります。
  4. 抗体ができます。
  5. 再び花粉が体内に入ったとき、鼻や目の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合します。
  6. 肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。

その結果、くしゃみで吹き飛ばそうとする、鼻水・涙で洗い流す、鼻づまりを起こして中に入れないよう防御するなどの症状が出てきます。

Q.
ただでさえ辛い花粉症ですがさらに口腔アレルギー症候群(食物アレルギー)も併発することがあるそうですね。

特定の果物や野菜を生で食べた直後から1時間ほどで口の中や喉、唇などに痒み、腫れ、ヒリヒリする痛みが起こります。しばらくすると自然に治まりますが、稀に呼吸困難や血圧低下など重症化することがあります。花粉のアレルゲンと類似した構造のタンパク質を含む果物や野菜を食べたことで免疫システムが花粉の侵入と誤認識(交差反応)することで起こります。

代表的にはスギやヒノキ花粉とトマト、シラカンバ花粉とモモやキウイ、ブタクサ花粉とスイカやキュウリやバナナ、カモガヤ(イネ科)花粉とスイカやトマトやキウイなどがあります。
花粉症の方で普段食べている果物や野菜で何も問題なければあまり気にし過ぎないで大丈夫です。

Q.
花粉症と口腔アレルギーの治療方法はありますか?

どちらもアレルゲンを避けるのが一番です。花粉症は外出時の服装に注意して、帰宅時は花粉を持ち込まない様にご注意下さい。食物アレルギーは以前に症状が出た果物・野菜は避けて下さい。発症した場合には抗ヒスタミン薬などの薬物療法を行います。花粉症についてはアレルゲン免疫療法(減感作療法)や舌下免疫療法、ステロイド注射、レーザー手術などがありますので、耳鼻咽喉科で相談して下さると良いですね。

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折茂 政幸
Masayuki Orimo
ウェルネス宮前クリニック 院長
千葉大学大学院修了
医学博士
専門 循環器内科
ヒトの身体は自然の摂理に従っていると僕は考えます。
普段の食事や体を動かすこと、十分な睡眠と過度のストレスを避けることが健康にとってとても大切で、何気ない日常の積み重ねが普段の体調や病気のリスクに大きく影響します。
また、個々の特性、体質はそれぞれ異なりますから、他の方と同じ方法では改善しないことがあります。適切な医学情報をお伝えし、一人一人の体質に合った治療を目指しています。