冬の寒さに備える免疫力アップ

季節の変わり目、冬が近づくとすぐ風邪をひいてしまいます。どうして?

それには2つの温度が関係しています。その2つとは気温と体温です。
気温が下がること体が冷やされ体温が低下しますが、体温が1度下がると免疫力は30%低下すると言われています。
逆に、気温が低下し乾燥すると、風邪やインフルエンザを引き起こす細菌・ウイルスの感染力が強くなります。力関係が逆転し、免疫が病原体を防ぎきれないと発病するということです。ですから、免疫力アップには「体を温めること」が大切です。

どんなことをすればいいですか?

健康な体作りに不可欠なもの、それは
1.食事 2.運動
3.睡眠 4.ストレス対策です。

これは体を温めることにも当てはまります。食事からの十分なエネルギー摂取と根菜類など体を温める作用のある季節野菜を温かい料理にして食べる。運動で血行を促進して、筋肉量を減らさないこと(筋肉は身体の最大の発熱臓器です)。睡眠時間を確保して過度なエネルギー消費を抑える。ストレスは直接免疫力を低下させますから上手な気分転換を

気をつけているつもりでもウイルス
に感染してしまうのはどうして?

体を防御する免疫力と、細菌・ウイルスなど病原体がもつ感染力のバランスによります。ただし、体を温めて免疫力が上がり自覚的には元気な状態であっても、病原体に接触する頻度や量が多くなれば発病するリスクが高まります。対策として、人混みを避ける、外出時はマスクをする、うがいをする、手洗いをするなど、出来るだけ病原体から遠ざかる工夫も大切です。

この冬に備えるには?

冬の気温を変えることは出来ませんので、室温と体温の調整をしましょう。
室温と外気温の差が大きいと自律神経に負担をかけ免疫力の低下に繋がるため、室温は高ければ良いわけではありません。
冬場の至適温度は22℃と言われますので、エアコンの設定温度は低めにして、その代わり衣服でしっかり体温調節して頂くのが良いですね。保温性の高いインナーの活用や上手な重ね着で、そのままの格好で外に出てもそれほど寒く感じないくらいが理想です。急な温度変化に体を晒さないことが感染予防に重要です。
また、室内の乾燥は感染リスクを高めますので加湿もしましょう。お部屋も

折茂 政幸
Masayuki Orimo
ウェルネス宮前クリニック 院長 千葉大学大学院修了
医学博士
専門 循環器内科
ヒトの身体は自然の摂理に従っていると僕は考えます。
普段の食事や体を動かすこと、十分な睡眠と過度のストレスを避けることが健康にとってとても大切で、何気ない日常の積み重ねが普段の体調や病気のリスクに大きく影響します。
また、個々の特性、体質はそれぞれ異なりますから、他の方と同じ方法では改善しないことがあります。適切な医学情報をお伝えし、一人一人の体質に合った治療を目指しています。