最終回 「デヴァイスの進化と 化粧品」 |
21世紀に入り、既に20年と言う歳月が流れました。この20年、私たち一般人の生活様式を大きく変化させたのはコンピューター端末の進化だと思います。20世紀後半から普及した携帯電話。今思えばまだまだ原始的なものでした。最初は通話だけのツールでした。しかも世界はまだ遠く、その通信範囲は国内に限られていました。旅行や出張で海外に出向くときは訪問国専用の携帯電話をレンタルしたものです。海外出張先から自国へ連絡する際は固定電話で国際電話を使用する方法しかありませんでした。
また、レターや写真、静止画像を電気信号に変換して送信するファクシミリと言う通信機器の出現が少しはその時間や距離を縮めてくれ大いに役立つツールとして幅広く使用され始めていました。 21世紀になると電話回線仕様の家庭用パーソナルコンピューター(パソコン)が広く普及、それに伴いノートブックタイプのものの出現は海外仕様としてビジネスモデルを大いに変化させました。 そして2005年前後には日本の携帯電話が画期的な進化を遂げ国内海外、そしてメール使用を可能にしました。 更なる進化は2007年に訪れます。APPLE社が発表した携帯電話iPhone。すなわちこのiPhoneと言うスマートフォン(スマホ)は単なる携帯電話と言うよりは、むしろ携帯電話機能を搭載した掌に収まるコンピューターでした。 その無駄を省いたデザインの内部にはGPS端末、カメラ、音楽プレーヤー、辞書、翻訳機、計算機、決算ツール、今では数えきれないコミュニケーションツールがオールインワンの状態で存在しています。 iPhoneに代表されるスマホの進化と普及はその優れた技術ゆえ文字通り私たちの暮らしをスマートにしました。この小さな機器の中に集約された特定の機能を持つ技術(デヴァイス)は更なる未来を目指し進化し続けることと思います。
今回、この連載の最終回に何故この話を書かせていただいたかと言うと化粧品の進化とどこか通じるところがあったからです。皮膚臨床薬理研究所の森川先生や鈴木先生はかねがね肌に負担をかけないシンプルケアを提唱していました。
化粧品開発者達がまだ誰も手を染めていない早い時代から、敏感肌用化粧品を開発。
基礎化粧品の使命は「プロテクト」「洗浄」「保湿」であると言う概念のもと研究を続けていらっしゃいました。 50年以上前、森川先生はハーバード大学のフィッツパトリック教授と紫外線から肌をプロテクトするサンスクリーン(日焼け止め)研究開発に携わりSPFの概念を発表しました。今では世界中どの国のサンスクリーンにもこのSPF数値が表記されています。 30年以上前、皮膚臨床薬理研究所(Hifuken)に於いて環境に優しく水質分解する石鹸を開発。森川先生からは初代コンシダーマルソープは「水よりも安全」な洗浄剤だとまで言わしめるアイテムでした。 |
25年以上前、Hifukenの研究室で
鈴木先生はラメラテクノロジー®技術を開発します。
これが世に言う
ラメラ化粧品の夜明けでした。 鈴木先生のラメラテクノロジー®が最初に起用された化粧品はコンシダーマルミルクローション(2001年)でした。
そして10数年の時を経て進化したのが
コンシダーマルスキンライズローションでした。 この小さな1本に肌が必要としている成分、 そしてブースター、化粧水、乳液、美容液、クリーム、パックの機能(デヴァイス)が凝縮されています。 これは100%ラメラの集合体であるラメラテクノロジー®だからこそ再現出来たローションと言えます。 1台の小さな端末に多種多様な機能を搭載し今や生活必需品であると言っても過言ではないスマホ。その存在が確立されるまで、そこには開発者達の様々な試行錯誤の繰り返しがあった筈です。化粧品に於いても同様に開発者達はその安全性を確立するために、また美容とは何かと言う基本的な問いかけに長い長い年月を費やして来ました。「本来過多なものを肌に乗せる必要はない、研究者たちのこれからの課題は表皮脂質(細胞間脂質)とそっくりの構造(ラメラ構造)を持つクリームを開発する事だ。まさに21世紀の化粧品になる」 20世紀の終わりに森川先生が予言されたように過多を省き必要な成分、肌構造の基本に注視、注力。そのシンプルマインドのコンセプトをこの1本にオールインワンとして集約、新たにベーシックインワンとして進化させた化粧品こそコンシダーマルスキンライズローションと言えます。
終わり
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