Vol.7 ラメラテクノロジーで「ナノ単位のスキンケア」

Vol.7
ラメラテクノロジーで
「ナノ単位のスキンケア」
皮膚臨床薬理研究所の系列会社であるコンシダーマル・ドクターズ・グループが基礎化粧品シリーズを発表したのは2001年でした。それはクレンジングオイル、ソープ、スキンローション、ミルクローション、エッセンスで構成されたラインでした。今からちょうど20年前、21世紀が始まった時のことです。鈴木先生が開発した「肌と類似構造」である100%ラメラ構造技術(ラメラテクノロジー®※1はその中のミルクローションに応用されました。

一部の化粧品開発者や研究員の間でその技術は話題になったものの一般での理解からはまだまだ程遠いものでした。

“ラメラ”と言う聴き慣れない単語のせいもあったと思います。そのため、コンシダーマルのスタッフと広告代理店電通の担当者は協議の結果、「ナノ」という言葉を前面に打ち出しこの21世紀の化粧品をプロモートすることにしました。ラメラテクノロジー同様、コンシダーマルが着目していたもうひとつの技術、それが配合成分を皮膚の細胞単位である「ナノ単位」
※2にまで極小化することでした。
ラメラテクノロジーに加えて
配合成分を細胞と同等の
ナノ単位にする。
この2つの技術によって
確実に角質層まで浸透させることが
可能な化粧品の開発を

「ナノ単位のスキンケア」
呼ぶことにしました。
それにもかかわらず、「ラメラ構造技術=ラメラテクノロジー」はもとより「ナノ単位の化粧品」というものの理解さえ世間一般には届くのが難しい時代でした。
ひとつだけ当時のエピソードをご紹介します。2001年12月14日の日本経済新聞に「ナノテクノロジーが21世紀の産業革命を起こす」という内容の記事が掲載されました。応用分野はIT、バイオ、医薬品、自動車、素材と幅広く紹介されています。この時、コンシダーマルは取材要請を受けていました。ただ、ナノの化粧品、それに伴う技術のラメラテクノロジーという理解が残念ながらなかなか取材側には難しかったのでしょう。

最終的にこの記事のカテゴリーの中からナノ化粧品は除外されていました。
ラメラテクノロジーとナノテクノロジーを応用し世界に先駆け誕生したばかりの「コンシダーマルミルクローション」は発売からまだ1年弱、特許出願準備中の時でした。(続く)

※1 ラメラテクノロジーは皮膚臨床薬理研究所株式会社が持つ商標登録です。

※2 従来の化粧品は、マイクロ単位(1ミリの1000分の1)の乳化粒子。一方、コンシダーマルミルクローションは、さらにその1000分の1(1ミリの大きさのナノ単位(2001年当社比)



Saita 2001年10月25日号