第5回ゲスト 勝村えみ子さん

第5回ゲスト
勝村えみ子さん
肌も心の状態も20代の頃より今がいい。
モデル、主婦。そして日本語学校の教師。多才でいていつも美しく、凛とした佇まいの勝村えみ子さん。この美しさの秘訣を伺います。
Q 若々しく美しいえみ子さん。秘訣は?

本当に何もしてないの。エステも行ってないし。ただ、基礎化粧品やお肌の状態には敏感でいようと思っていて、ちょっとでも肌に違和感があるときはそれに対処できるようなものを選んで使っているの。本当にそれくらいしかしてないかな。

実は若い頃に楽しんだツケが出てきてる。私たちの時代ってスキンケアや化粧品、紫外線が肌に与える影響はどういうものか情報がすごく少なくて、日焼けはダメだよって言ってくれる人がどこにもいなかったのよね。自分で好きだったのもあって真っ黒に焼いてたの。友達と「シミができたらどうする?いいじゃない、シミが隠れるくらいまた焼けば。」なんて(笑)。だから顔ももちろん、デコルテ周りや背中やいろんなところにシミが出てきて。今は美白ブームだし、紫外線の質も変わってきて健康問題につながるから多少気をつけるけど。でもね、私はあまり神経質にはなりたくなくて、多少焼けてもいいかなと思ってるの。



Q 普段はどんなスキンケアを?

一番気にしているのは保湿。私、若い頃の方が乾いていたの。日に焼いていたからかな。目の周り、口の周りとか本当にカサカサしていて。でも何をしたらいいのかわからなくて、高級なクリームを塗っておけば大丈夫だろうと思ってたの。でも色々試していくうちに中からも外からもきちんと水分を補給してお肌に潤いを与えていないと枯れてきちゃうんだと実感したのね。今は化粧水をしっかり浸透させるようにしています。だから肌の状態は20代の頃より今の方がいいんじゃないかな。

シミはちょっと気になっているけど、年齢とともにできたシワはいいと思ってるの。眉間の縦ジワはダメよ。それはいつも嫌なことや難しいことを考えているからじゃない?横ジワはたくさん笑ってきたことだからそれはいいわって。ただ、保湿していれば自然と乾燥によるシワは防げるよね。


Q いつも感情に波がなくて穏やかで落ち着いていられるのはどうして?

私はいつもギアをニュートラルにしておこうと心がけてるの。ニュートラルな自分でいるためには無理をしない。見栄を張らない。嘘をつかない。自分のことをあんまり分析しないけど、心も体もちゃんとおばちゃんになってる。それは自分で色んな経験して生きてきたからだなって思って。嫌なことがあっても何かちょっと美味しいものでも食べたら切り替えられるし、根に持たない性格。そういうところでは鈍感だし、忘れられるの。必要な事もね(笑)。

そして歳を重ねると色んなことがよくわかってくるようになるのね。あぁ、こういうことだったのねって答えが出るような場面がたくさんあるからそれは楽しいかも。例えば人間関係。若い頃渦中にいてどうしてこの人こういう人なんだろう?どうしてわかってくれないんだろう、そういうジレンマみたいなものが、あぁ、あの人はあの時こんな気持ちだったんだなとか。立場が変わるとわかることも増えるし。黒川伊保子さんが書いた脳科学の本を読むと人の脳は7年ごとにシフトしていくそうで、28歳までは色んなことをインプット(吸収)するのに最適な環境なんだって。それを過ぎるとインプットした、いらない回路をより分けてアプトプットしながら本質を知るようになっていく。それが一番いい状態でできるのが56歳。それ以降も脳はどんどん成熟していくそう。私の経験ではこれまでいろいろ吸収してきたことを上手に人へ伝えられるようになってるかな。だから年齢を重ねるのはマイナスではなく、成長できることなんだと。こういう知識もあると余計なことに悩んだり腹を立てたりしないでよくなるんだと思うな。


Qゆらぎやすいコンシダーマル世代にアドバイスを。

普段から自分にできる気分転換方法を習慣付けたらいいと思います。例えばお気に入りの香り。時折ふとそれを嗅ぐとリセットできる、とかね。好きな写真や絵、音楽、何でもいい。わざわざそれをしにいく、ということじゃなくて身近に置いて習慣にすること。

それが身につくとそんなに気分の浮き沈みはないと思うのよね。スキンケアと同じ。こうして習慣を身につけることが大人のすることよ、きっと。
勝村えみ子さん
1963年6月1日生まれ (58歳)

岩手県陸前高田市生まれ。

岩手県立高田高等学校、青山学院大学出身。モデル、専業主婦を経て大手レストラン事業会社社長秘書、広報、芸能プロダクションマネージャー、キャスティングディレクターとして活躍。大学時代塾講師の経験をもち、東日本大震災をきっかけに、現在は日本語学校教師として活躍。ご主人は俳優の勝村政信さん。25歳のお嬢さんがいらっしゃいます。
オールインワンの化粧品は今まで使ってみたのはどれも物足りなくて、何か足していましたがコンシダーマルは足さなくても大満足。信用して使うって大切なことですね。
撮影 萩庭桂太
取材・文 メールマガジン編集部