健康な老後を送るために 中年期に何をすべき? |
私たちコンシダーマル世代は親御さんの介護に携わっているという方が多いのではないでしょうか? 介護でよくある症例は転倒による大腿骨骨折などで寝たきりや歩行のサポートなどです。お年寄りのそういった介護で目の当たりにしているのに自分のことが疎かになっていませんか? 今回は私たちが今からできる健康な老後を送るために大事なことについて。教えて?折茂Dr.! |
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Q.
介護に携わりながら、私たち世代が注意しておくべきことはありますか?
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日本人の平均寿命が延びるなか、健康寿命との差がおよそ10年のまま変わらない状態です。介護する側が将来介護される側にならないように中年期を過ぎた頃から注意が必要になります。20歳から70歳になるまでに平均的な生活をしていると筋肉量は40%も減少します。筋肉量の減少が転倒や骨折、寝たきりにつながりますので、筋肉量を減らさないように定期的な運動習慣を今のうちから身に着けておくことが大切です。また、寝たきりになる原因の第1位は脳卒中です。つまり、寝たきりにならないためには脳卒中に注意する必要があります。どちらも動脈硬化が原因です。
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Q.
どんな過ごし方をするといいですか?
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テニスや水泳などを定期的に行っている方であれば是非とも続けて下さい。毎日畑仕事でもいいです。積極的な運動を行っていない方は加齢とともに確実に筋肉量が減っていきますので、何かしらの筋トレ習慣が必要です。趣味としてスポーツを習うことも良いですし、トレーニングジムへの入会でも、自宅でのダンベル体操でも良いです。肝心なのは継続することです。何歳になっても筋肉を鍛えることが出来ますが、しばらく行わないと元の状態に戻るのは非常に早く、運動をせずに筋肉を蓄えておくが出来ないからです。不必要な筋肉はすべて脂肪に変わります。週3日以上が理想で、慣れてくれば毎日行うと効果的です。自宅で簡単にできる足腰のトレーニングとしてバックステップランジという運動がありますので、ぜひ行ってみて下さい。筋肉量を増やすという意味ではウォーキングより効果的です。
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Q.
骨粗鬆症にならないためにどんな準備をすればいいですか?
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骨を鍛える必要がありますが、骨を鍛えるには筋肉を使うこともしくは重力の負荷をかけることが必須です。筋肉は骨に付いていますので、筋肉を収縮させると骨にも力が伝わり強くなろうとするシグナル(電気信号)が起こります。このシグナルによってカルシウムが骨に運ばれることになります。単にカルシウムを過剰に摂取しても、運動をしないと骨は強くならないということです。また、縄跳びや階段を下りるなど体重が踵(かかと)にかかるような運動も骨が強くなります。歩くよりも走る方がより体重の負荷がかかり効果的です。普段ウォーキングをされる方であれば、途中で少し早歩きをしたり、短い距離で構いませんので少し走ったりする(インターバルウォーキングと言います)と良いです。
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Q.
動脈硬化症の予防にはどんなことをすればいいですか?
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生活習慣を見直すこと、生活習慣病をしっかり治療・管理すること、脳ドックなどで脳疾患の危険性を評価しておくことが重要です。
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折茂 政幸
Masayuki Orimo ウェルネス宮前クリニック 院長 千葉大学大学院修了 医学博士 専門 循環器内科 ヒトの身体は自然の摂理に従っていると僕は考えます。 普段の食事や体を動かすこと、十分な睡眠と過度のストレスを避けることが健康にとってとても大切で、何気ない日常の積み重ねが普段の体調や病気のリスクに大きく影響します。 また、個々の特性、体質はそれぞれ異なりますから、他の方と同じ方法では改善しないことがあります。適切な医学情報をお伝えし、一人一人の体質に合った治療を目指しています。 |
2023.10.01