20世紀の終わりから21世紀初頭にかけて基礎化粧品業界は新しい有効成分の開発や発見よりも、いかにしてその成分を肌に浸透させるかと言うことが新たな課題となり始めていました。
スクワラン、ビタミン、アミノ酸、EGF等、人体の必須成分に加え、ソウハクヒやフラーレンなど本来皮膚には存在しないが肌に有効な成分の研究開発は時代とともに進化していました。しかし、これらの有効成分が角質層に浸透しなければ、その効果は半減されると言っても過言ではありません。 そこで各メーカーが考えていたのはナノテクノロジー(超微細技術)の応用でした。実際、2005~6年頃ナノテクノロジーを謳う化粧品が多く出現しました。有効成分の粒子を小さくすれば肌に馴染みがよく浸透効果が期待できると言うのがコンセプトでした。
しかし皮膚臨床薬理研究所の森川先生や鈴木先生の考えは単位であるナノよりもむしろ皮膚自体の構造に注目していました。
例え有効成分をナノサイズの「粒子」にしたからといって皮膚にどの程度効率よく有効に作用、浸透して行くのか?まして分子量のサイズを小さくしたからといってその成分粒子自体の「系=システム」が崩れてしまっていたら元も子もありません。 ナノサイズにした粒子はビーカーの中では安定しています。注射薬であれば皮膚に浸透させることも可能でしょう。
しかし化粧品(乳液やクリーム)に応用する際、このナノサイズ化した成分粒子には圧がかかることになります。つまり
肌に塗ると言う行為は力が加わり水分が飛び蒸発する
と言うことです。そこでバランスが崩れ粒子の「系」は壊れます。
ビーカーの中で安定していたものとは別物
になってしまいます。
前号のメールマガジンでお伝えしたように鈴木先生が1995年8月8日に完成させたクリームは防腐剤を全く使用していないにもかかわらず、25年以上経った現在でもカビはおろか微生物の発生すら見受けられません。
初代
コンシダーマル ミルクローション
これは「系」が壊れていないことを意味します。水分と油分の配向が規則正しく整列しているため、あらゆる有効成分・薬剤が安定した状態で配合出来ていることを意味しています。つまりこのクリームは細胞間脂質と類似した構造(ラメラ構造)を100%持ち続けているため安定していると言うことに他なりません。
ナノ化した成分を
ラメラ構造のクリーム(ローション)で届ける。
ナノテクノロジー化粧品がブームになる以前、一足飛びでナノテクノロジーの先にあるラメラ構造の化粧品をすでに完成させていた鈴木先生の技術=ラメラテクノロジー®を駆使した世界初の100%ラメラ構造を持つ化粧品「コンシダーマル・ミルク・ローション」が発売されたのは2001年のことでした。
同時にこのコンシダーマル・ミルク・ローションが特許出願されたのは言うまでもありません。
※ラメラテクノロジー®は皮膚臨床薬理研究所株式会社が取得している商標登録です。乾燥肌・敏感肌のあなたに
続く。
|
2021.03.01