第7回ゲスト 中澤明美さん

第7回ゲスト
中澤明美さん
舞台の経験が
ずっと活かされてる。
宝塚歌劇団元月組男役スター八汐祐季さんとして活躍されていた明美さん。長身で変わらないスタイル。ふわっと周りを温かく包み込むような優しいオーラの中にスッーっとブレない力強さを感じる美しい明美さんが今回のゲストです。
Q 宝塚歌劇団に入団したきっかけを教えてください。

父の転勤で関西へ行った中学2年生の時、クラスの子に初めて宝塚歌劇団(以下宝塚)の舞台を観に連れて行ってもらって、こんな華やかな世界があるんだ!と衝撃を受けて。高校1年生から2年間バレエと歌の猛練習をして2年生の時に受験し合格、宝塚に入団しました。

宝塚って幼い頃から英才教育を受けて受験に挑む人が多い中で私はたった2年しか勉強してないので、例えばバレエの技術には英才教育を受けて入団した人たちに比べると劣るんです。合格できたのは将来性みたいなものも見てくださったのかもしれませんね。入団後、宝塚は同期生同士、とても絆が深くなります。親元を離れて団体生活が始まり、先輩との上下関係やレッスンなどとても厳しい世界です。みんなで力を合わせて同じレベルまでできるようにならないといけないのでお互いを支え合います。2年間学校で学び卒業を迎えると俗にいう「ラインダンス」をお披露目する初舞台を踏みます。その後成績順に先生に呼ばれ、組の配属が命ぜられます。「八汐祐季、月組に命ず」と。

私の月組初舞台は、大地真央さんと黒木瞳さんが月組トップの時でした。

宝塚に入って10年。男役として多くの舞台に立たせていただき、その後外の世界も経験してみたくて退団し、舞台女優として活動しました。


Q 大きなレストランの支配人もされていらっしゃったそうですね。

まだ舞台の仕事をしていましたが、そのレストランの社長がお客様へ丁寧なサービス・接客を提供してくれる人を探しているということで、もし興味があったらやってみませんか?と全くの未経験なレストラン支配人の依頼をいただきました。そのお声がけ下さった方も冒険ですよね。私、これまで飲食の仕事をしたことがないのに(笑)。でも、ここには宝塚や舞台で培った経験が活かせるんじゃないか?そして何より目的はお客様に喜んでいただくこと、という大きな共通点がありました。そこに魅力を感じてやってみようと思い引き受けました。

実際に始めてみたらとても大変でした。スタッフは総勢40人ほど。支配人は中間管理職のポジションなのでキッチンとホールの架け橋、下の意見も聞きながら上ともうまくやるという立ち回りは苦労しました。そんな世界にポンっと入ってしまったので最初の4年は無我夢中。本当に当時のことが思い出せないくらい朝から晩まで必死でした。

そんな中でも「美味しい」とお客様に笑顔で喜んでもらえることは、やっぱり舞台と似ていて、直に反応を感じられる仕事なのでやりがいがありました。大学生のアルバイトの子で接客に緊張して笑顔を作れない子がいたんですね。そんな時には「ここはステージだと思って!」それでもダメな時は小手先の方法だけど、「いらっしゃいませ」の「せ」でそのまま口角を上げて!ほら笑顔が作れてる!なんて教えたりしましたね(笑)。それがだんだん自然にできるようになってくれると「できるようになったじゃない!」って。そんな成長が見られたのも嬉しかったです。いろんな苦労を乗り越えられたのは宝塚の厳しい世界で養った根性も功を奏したのかもしれませんね(笑)。現在は飲食業を卒業して、I R企業の社長秘書をしています。これもまた未経験だけど思い切って飛び込んでみました。現在もとても充実しています。


Q コンシダーマル世代にメッセージをお願いします。

私はその日一日をスッキリ終わらせるということを心がけています。仕事で遅く帰ってクタクタでも必ずちょっとぬる目のお風呂に入って一日の疲れを抜きます。その後ストレッチポールの上に10分ほど寝て肩や背筋、股関節などを伸ばすようにしています。

私たち世代はいろんな人の気持ちを汲んだり、悩みを聞いたりします。自分自身についても内観したりするのでその受けた心の重みを解放するのも大切。それがお風呂やストレッチ。一旦リセットすることで次の日にまた新たな気持ちで臨めるんです。お気に入りのアロマを焚くのもおすすめですね。
中澤明美さん
1962年12月10日生まれ(58歳)

宝塚歌劇団元月組男役スター、「八汐祐季」として活躍。

宝塚退団後は舞台女優として活躍。ミュージカル「アニー」「バディホリーストーリー」他
ストレートプレイにも精力的に出演。坂東玉三郎主演「エリザベス」
「ロミオとジュリエット」新藤兼人演出「午後の遺言状」他多数出演。

25年の芸歴を経て、フレンチ・和食レストランの支配人を務める。
現在はI R企業社長秘書。
コンシダーマルはつけた瞬間にスーッとなじんでくれたので、もっとさっぱりした仕上がりかと思っていたら次の日から肌がもちもちしてます。1本でここまでの仕上がりはなかなか出会えませんでした。これまでのオールインワンの印象が変わりましたね。楽だし目に見えて実感できたのが嬉しいです。
撮影 萩庭桂太
取材・文 メールマガジン編集部