[愛用者さまからのご相談]「夏の脳疲労」その予防と対策を教えて?

[愛用者さまからのご相談]
「夏の脳疲労」
その予防と対策を教えて?

コンシダーマルご愛用者さまからのご相談です。
[Aさん/52歳]

Q.夏になると、なんとなく疲れが抜けず、集中力の低下やイライラを感じることがあります。しっかり睡眠をとっているつもりなのに、日中もぼんやりしてしまうことがあります。こういった症状は「脳疲労」と関係があるのでしょうか?また、暑さや冷房による温度差、自律神経の乱れは脳にどんな影響を与えますか?さらに、最近は甘いものや冷たいものを欲することが増えています。こうした食欲の変化にも何か理由があるのか気になっています。夏の脳疲労を予防するために日常生活の中でできる簡単な対策があれば教えてください。

A.「脳疲労」という言葉が使われますが、実は医学的に明確な定義はありません。現代生活の中で過剰な情報やストレスを脳が処理するわけですが、脳への大きな負担のため機能が低下した状態を脳疲労と言います。脳が疲労状態に陥ると、集中力が低下し仕事でミスを起こしたり、感情がコントロール出来なくなったりすることがありますので、ご質問にあったイライラは脳の疲労が関係している可能性があります。

少し細かい話ですが、脳は大脳新皮質+大脳辺縁系+脳幹という機能の異なる3つに分類されます。
大脳新皮質:思考や言語などの高次機能を担う
大脳辺縁系:本能や情動を司る
脳幹:意識・呼吸・血液循環など生命維持に直結する自律神経をコントロール


スマホやSNSなどの多量の情報は大脳新皮質に負担をかけ、許容量を超えると処理能力が低下します。また、マルチタスクと言って同時に複数のタスク(仕事)をこなす環境は脳に負担が掛かりやすいことが分かっています。さらに、夏の猛暑や冷房による温度差は自律神経を酷使し脳幹に負担をかけます。精神的なストレスや慢性的な睡眠不足も脳疲労の原因になります。こうした過度の脳への負担によって、大脳新皮質と大脳辺縁系、脳幹のバランスが乱れ様々な症状が現れます。

脳はエネルギーとして糖を利用しますが、一つだけ注意が必要です。「頭を使ったら糖分を摂る」というのは実は正しくありません。糖質を摂らなくても体内では「糖新生」と言ってタンパク質からブドウ糖を生成することが出来ます。また、脂質から作られる「ケトン体」も脳のエネルギーとして利用することが出来るため、脳がエネルギー不足になることはありません。砂糖を多く含む甘いものを食べると、かえって血糖値の乱高下が起こるため脳の回復には役立たず、疲労感や眠気の原因になりますのでご注意下さい。

脳疲労を予防する対策としては、



①マルチタスクを避ける:
脳の処理能力には限界があります。同時に行うことを避け、優先順位を考慮し一つ一つに集中する。

②パソコンやスマホの使用時間を減らす:
情報過多にならない様に使用時間を見直してみて下さい。テレビの情報番組なども同様です。

③リラックス法を見つける:
何もしない、意識的に何も考えない時間が作ることが大切です。瞑想などの習慣があれば理想的です。

④十分な睡眠を確保する:
脳の疲労回復には睡眠が不可欠です。時間の長さだけではなく、質の高い睡眠のため睡眠前の環境も大切です。

⑤食事の栄養バランスを見直す:
脳へのエネルギー供給は食事からです。偏った食事は脳疲労の原因になりますのでご注意下さい。

脳疲労の予防・回復には、日々の生活習慣の改善が必要です。日々の積み重ねで脳の健康を維持することが出来ますので、出来ることから始めてみて下さい。

折茂 政幸
Masayuki Orimo
ウェルネス宮前クリニック 院長
千葉大学大学院修了
医学博士
専門 循環器内科
ヒトの身体は自然の摂理に従っていると僕は考えます。
普段の食事や体を動かすこと、十分な睡眠と過度のストレスを避けることが健康にとってとても大切で、何気ない日常の積み重ねが普段の体調や病気のリスクに大きく影響します。
また、個々の特性、体質はそれぞれ異なりますから、他の方と同じ方法では改善しないことがあります。適切な医学情報をお伝えし、一人一人の体質に合った治療を目指しています。